ゆずの香りでリラックス!保存方法やおすすめレシピ紹介!ゆず湯の由来は?

ゆずといえば、料理の風味付けや薬味に使われる、どちらかというと少し脇役のフルーツです。

ですが、実は栄養満点で、豊かなその香りにもリラックスできる成分がたっぷり。冬至といえばゆず湯に入るという習慣が古くからあるほど、風邪予防やからだを温める効果のある、冬になくてはならないものなのです。

そこで今回は、ゆずの栄養や保存方法、美味しくいただくレシピや少し変わった使い方など、ゆずについて詳しくご紹介します。

ゆずってどんなフルーツ?主な生産地は?

ゆずは、ミカン科ミカン属の常緑小高木で、香酸柑橘類の1つです。香酸柑橘類とは、レモンやライムなどのように、香りや酸味が強く、その果実自体を食べるより、薬味や風味付けのために用いられることの方が多い柑橘類のことをいいます。

ミカン属の中では寒さに強く、宮城県、福島県などの東北地方でも栽培されています。

ゆずは中国が原産地で、日本では奈良時代には渡来し栽培されていたと歴史書に記載されています。当時は薬用などの用途で栽培されており、しだいに日本全域に広まりました。

また、冬至の日にゆず湯に入る習慣は江戸時代から始まったとされています。

夏頃から晩秋、初冬にかけて収穫し、市場に出回るのは、実が完熟する前の青ゆずが7~10月頃、黄色く完熟した黄ゆずが10~12月頃

桃栗三年柿八年ゆずの大ばか十八年」といわれるように、ゆずは種から育てて、実がなるまで年数がかかるため、現在はカラタチの木にゆずの枝をくっつけて(接木)、数年で実がなるようにしています。

主な生産地は、収穫量1位の高知県、続いて徳島県、愛媛県。この3件で国産ゆずの8割近くを生産しています。香りが良く、料理はもちろん、ポン酢などの加工品、芳香剤や化粧品などにも使われており、消費量や生産量は、なんと日本が世界一

ゆずは古くから日本の暮らしに根付いたフルーツなのです。

ゆず(本柚子)の種類

ゆずは歴史が古いため、各地域でさまざまな系統が存在しています。さらにトゲがあるかないか、種があるかないかでも分かれており、種類としては「木頭系(きとう)」や「海野系(かいの)」、「山根系」、種なしの「多田錦(ただにしき)」などがあります。

木頭ゆず

徳島県の那賀町木頭地区(旧木頭村)を中心に、那賀町内で古くから栽培されていた在来のゆずから選抜・増殖され、那賀町内で生産されたゆずの総称。

大玉で玉揃いがよく、果皮が厚くて外観が美しく、色や香りの良い高品質なゆずです。全国のゆず産地で栽培されているほとんどのゆずは、木頭ゆずの苗木です。

海野ゆず

徳島県那賀郡にある、海川(かいかわ)集落にある海野農園で生まれたゆずです。果実はやや小さいですが、収量性も高くて優良系統であることが多くの人に認められ「海野ゆず」と命名され一般に普及するようになりました。

海抜400mで雨が多く気温が低い場所で栽培したゆずは、どこか垢抜けており、搾ったゆず酢は香りが強く、酸味も高くてすばらしいのが特徴。

山根ゆず

ゆずの中では非常に生り始めが早い種類。木頭ゆずに比べて結実年齢に入るのが早く、5年生で本格的に結実します。果実は「木頭ゆず」よりやや小さいですが、トゲが小さく玉そろいが良いのが特徴。

多田錦

種なしのゆず果実は小さめですが、種がないので、使い勝手がよく、果汁も豊富です。酸味は強くポン酢などに向いています

また、ゆずは隔年結果といって、果実がたくさんなる年と、少ししかならない年が交互にあらわれやすい木ですが、多田錦はそれが少なく、毎年よくなるのが特徴。

青ゆずと黄ゆずの違いは何?

ゆずといえば黄色と冬のイメージが強いですが、7~10月頃にまだ青く若いうちに収穫したゆずを青ゆずといいます。

成熟していない分さわやかな風味があり、柚子胡椒などの薬味によく使われます。熟した黄ゆずの方は、丸みのある香りに。

ぜひそれぞれの違いを楽しんでみてください。

本柚子?花柚子?どちらも同じゆずではないの?

ゆずというのは、いわゆる本柚子のことを指しますが、ゆずの近縁種で花柚子(はなゆず)というものがあります。

果実が50g前後と小さく皮は薄め。本柚子に比べて香りはやや少なめですが、果汁が多いのでお吸い物や、鍋などに適しています。

他にもゆずという名前がついていますが文旦(ぶんたん)の仲間である獅子柚子や、高知県や徳島県で江戸時代から栽培されている柚柑(ゆこう)と呼ばれるものなど、本柚子にとてもよく似ていますが、別種の香酸柑橘が存在しています。

ゆずの栄養!実・皮・種による効果効能は?

ゆずには、以下のような多くの健康・美容効果が期待できる成分が含まれています。

  • ダイエット、疲労回復効果・・・クエン酸、酒石酸、リンゴ酸
  • 風邪予防、免疫力アップ、肌荒れ防止・・・ビタミンC、ビタミンE
  • 整腸作用・・・ペクチン
  • リラックス効果、冷え防止・・・リモネン、ノミニン、シトラール
  • むくみ解消・・・カリウム、カルシウム

まずは、ゆず特有のすっぱさの元である、クエン酸や酒石酸、リンゴ酸などの酸味成分。

これらには、疲労の原因物質である乳酸を分解し、筋肉痛や肩こり、疲労回復の効果が期待できます。また、胃液の分泌を促進し、胸焼けや胃痛などの不調を解消する効果も。

ビタミンEの含有量は、国内産のフルーツの中では3番目に多く、ビタミンCの含有量はアセロラ、グァバに次ぎ、レモンの1.5倍も含まれています。

他にもさまざな成分が含まれているゆずですが、実(果肉)だけではなく皮や種にも含まれる成分や含有量が異なります。それぞれの効果効能についても見ていきましょう。

ゆずの皮にも栄養いっぱい!骨粗しょう症の予防にも!

ゆずの皮には非常に多くの栄養が多く含まれており、ビタミンCは実よりも多く、その量は果汁の4倍近くにもなります。

体内でビタミンAに変わるβカロテンや、βクリプトキサンチンがたくさん含まれており、骨の形成を助け骨粗しょう症の予防に効果が期待できます。

苦味成分のリモノイドは、発がん物質を抑制する効果と、悪玉コレステロールを抑制する効果が。そして、ポリフェノールの一種であるヘスペリジンは、ビタミンCの吸収を助ける働きをします。

また、ゆずの香りの元である、リモネンやノミニン、シトラールなどの精油成分が含まれており、浴槽に入れて入浴すると、この成分が表皮から溶け出し、皮膚の角質を保護してくれます。

さらにこの香りを吸うと、α波(リラックス脳波)が増えることがわかっており、ゆず湯に入ったりゆずの香りを嗅ぐとリラックスできるのはこのためです。

ゆずを使うときは、ぜひ皮ごと使うようにしましょう。

冬至にゆず湯に入るのはなぜ?風邪予防になる?

昔から「冬至に柚子風呂に入ると風邪を引かない」といわれていますが、日本や中国では、冬至のことを一陽来復(いちようらいふく)といい、その日を境にして再び太陽の力が甦ってくると考えられています。

そして、それを境に運気も上昇するとされていて、運気を呼び込む前に体を清めて厄払いをするための禊(みそぎ)として、強い香りが邪気をはらうとされるゆずを使った、ゆず湯に入るようになったとされています。

また、ゆずは融通が利く、冬至は湯治に通じる、という語呂合わせから、無病息災を願うために入るようになったという説も。

そんな由来のあるゆず湯ですが、柚子を丸ごと1~2個、またはカットしたものを浮かべたり、皮だけを布袋に入れてお風呂に入れると、体を芯から温めることができます。

先ほどご説明した、ゆずの皮に含まれるリモネンなどの精油成分がお湯に溶けだし、皮膚に皮膜を作って保温効果を高め、血行が良くなるからです。

血流をよくするので、冷え性や肩こり、腰痛の改善、ダイエットにも効果的。免疫力を高める作用により風邪の予防になるほか、抗炎症作用、滅菌作用があり細菌やウイルスを防御してくれます。

ゆずの心地よい香りにはリラックス効果もあるため、冬至にはぜひゆず湯につかって心もからだも温まってください。元気に冬を越すためにも大いに役立ちます。

ただし、ゆずに含まれるリモネンが肌にピリピリとした刺激を与えることがあるので、肌が弱い方や小さなお子さんが入るときは、ゆずの数などを調整するようにしましょう。

ゆずの種にも栄養が?化粧水で美肌に?

ゆずには、1個につき20個ほどの種が含まれていますが、この種にも栄養がたくさん含まれています。

皮と同じく、苦味をもつ物質リモノイドやリモネンも含まれており、抗がん作用や悪玉コレステロールを抑制する作用があります。

腰痛、ひざ痛、神経痛などの、炎症性の痛み、カゼ、二日酔い、月経不順、膀胱炎、食欲不振、貧血など、さまざまな健康効果があるため、はちみつ漬けなどにするときはぜひ種も一緒に漬けこみましょう。お湯で割って飲むととても体に良いゆず茶として楽しむことができます。

また、種の周りのヌルヌルとした部分はペクチンといって、血糖値の予防や、コレステロール値のコントールを行う働きがあり、血行もよくすることから、シミやソバカスを薄くする働きも。

そして、保湿・保水成分があることから、種を使って化粧水を手作りする方も多くいます。

ゆずの種で手作り化粧水を作ってみよう

美肌成分が含まれているゆずの種。せっかくなら捨ててしまわずに、手作りの化粧水を作ってみましょう。

用意するもの

  • ゆずの種(適量:洗わない)
  • 焼酎(甲類:ゆずの種の3~10倍量)

1.ゆずの種は洗わずに、広口の瓶に種と焼酎を入れる

2.1日1回、瓶をひっくり返して混ぜながら、冷暗所または冷蔵庫で一週間程漬けこむ

3.液体がトロトロになったらできあがり

焼酎の量は3~10倍の量の間で、好みのとろみ加減に調節してください。できた化粧水は、茶こしなどで種を取り除き、100円ショップなどの化粧水用スプレーなどに入れて、いつもの化粧水代わりに使ってみましょう。

使用する前にパッチテストをしてください。肌が弱い方は水で薄めて使いましょう。

ゆずの種を覆っているペクチンが天然の保湿成分になり、内部に含まれる不飽和脂肪酸が、お肌の細胞をふっくらさせてくれます。

種を入れたままの原液化粧水は冷蔵庫で1か月以内、種を取り出したり、水で薄めた化粧水は冷蔵庫で1週間以内に使い切るようにしてください。

ゆずの選び方

ゆずの木にはトゲがあります。そのため強い風が吹くと、実に当たって傷がついてしまうことがありますが、味や香りに影響はないため、多少の傷は気にしなくても大丈夫です。

ですが、せっかく買うならきれいなゆずを選びたいもの。ゆずを買うときは、

  • 皮に黒ずんだところや傷がない
  • 表面にツヤやハリのあるもの
  • しっかりとした硬さのあるもの

このようなゆずを選びましょう。ゆずは水分を多く含むフルーツなので、硬さがある=ハリがあるということがポイントです。

表面が萎びたものや黒ずんているものは鮮度が低く、皮がブヨブヨしているものは中身がスカスカで、香りもよくない可能性があります。

ゆずの保存方法!日持ちはどれくらい?

ゆずは香りが命です。保存時もいかに香りをキープさせるかがポイント。基本的には冷暗所保存でOKですが、冷蔵するときはラップにがビニール袋に包んで野菜室へ入れましょう。

長期保存は、絞った果汁を小さな容器に冷凍しておくと使いやすく便利です。

常温保存 約10日
冷蔵保存 約20日
冷凍保存 約2か月~10か月
乾燥保存 約1か月
漬け保存 約3日

常温保存のコツ

保存期間:約10日

青ゆず、黄ゆずともに乾燥を防ぐため、新聞紙などにくるんで冷暗所に置きましょう。

冬場の常温であればいいですが、暖房を使う場合や、湿気や気温が高くなる季節は冷蔵庫に入れた方が長持ちします。1週間を過ぎると香りが弱くなってしまうので、早めに使ってください。

冷蔵保存のコツ

保存期間:約20日

青ゆず、黄ゆずのどちらも新聞紙に包んでポリ袋に入れ、野菜室に置きましょう。冷蔵庫であれば2週間ほど香りがキープできます。それ以降は香りが弱くなるので早めに使いましょう。

冷凍保存のコツ

保存期間:約2か月~10か月

丸ごと冷凍すれば青ゆずで約8か月黄ゆずで2か月保存できます。このとき、霜がついてしまうと風味が落ちるため、ゆずの表面についた水分は拭き取るようにしてください。

凍ったまますりおろして、薬味に使いましょう。残った柚子は再び冷凍庫で保存することができます

果汁は青ゆずで約8か月黄ゆずで約10か月保存できます。絞った果汁は保存袋などに入れて冷凍庫へ。

わた(白い部分)を残して皮を刻んだものは、約2か月保存が可能です。ジャムや煮物の風味付けに利用しましょう。

乾燥保存のコツ

保存期間:約10日

乾燥したゆずの皮は紅茶やお吸い物に浮かべたり、お菓子作りのアクセントに。煮物や漬物にかけたりすると、香り豊かになりおすすめです。

なるべく皮を薄くそぎ、1センチくらいの千切りにしてください。

天日の場合は、ざるにならべて3~4日干しましょう。

オーブンを使うときは、100度に予熱して40分加熱するとできます。

漬け保存のコツ

保存期間:約3日

漬け保存といえば甘くておいしいゆず大根です。

作り置きの定番料理ですが、消化を助ける働きのあるアミラーゼを含んだ大根と組み合わせることによって、胃腸に優しい一品に。

ストレスで胃腸が弱っているときは、ぜひ食べてみてください。

用意するもの

  • ゆずの皮(1個分)
  • 大根(300g)
  • 酢(100cc)
  • 砂糖(100g)
  • 塩(ひとつまみ)

1.ゆずの皮をなるべくうすくむき、千切りにする
2.大根は拍子切りにして、ザルに並べ天日で半日干す
3.ゆずの皮と大根を一緒に保存容器に入れる
4.酢、砂糖、塩をよく混ぜたものを3の容器に注いで冷蔵庫で保存する

3時間後くらいから食べることができますが、半日たったころがおいしいです。日持ちは3日ほどと、あまり長くないため、早めに食べきるようにしてください。

その他の保存方法

ゆずと同量の砂糖でつけるだけのゆずシロップは、冷蔵庫で約2~3か月保存が可能です。

塩レモンの代わりにゆずを使い、塩ゆずを作ることもできます。ゆずの重さに対して10~20%のあら塩を、煮沸消毒した瓶にゆずと交互に入れておくだけです。こちらも冷蔵庫で約2~3か月保存できます。

他にも、ゆず味噌やゆずピール、ゆず胡椒など色々な方法がありますので、お好みの保存方法でゆずを楽しんでみてください。

ゆずを上手に使って美味しくいただこう!

それでは、ゆずを使った簡単なレシピをご紹介します。柚子胡椒以外は基本的に黄ゆずを使いますが、どちらを使ってもOKです。

季節ごとに青ゆずと黄ゆずで作ってみて、それぞれの違いを楽しんでみるのもおすすめです。

農薬の気になる方は

ほとんどが国産のものなので、あまり残留農薬の心配はありませんが、気になる方は流水の中で良く洗いましょう。果汁を絞る前に皮を剥いておけば、より安心です。

柔らかくて美味しいお手軽ゆずもち

市販のもちを使った簡単なゆずもちの作り方です。ゆずが香り、つき立てのお餅のようにやわらかい、和菓子のようなお餅になります。

用意するもの

  • ゆず皮(もち1個に付き1/2個分)
  • 砂糖(もち1個に対して大さじ1)
  • 市販のもち(適宜)
  • お湯(もち1個に付き大さじ1)

1.耐熱容器にもち1個と大さじ1の湯を加えてラップし、もちが全体にやわらかくなるまで1~2分ほどレンジにかける

2.ゆず皮をすりおろし(飾り用に少し残しておく)、1と砂糖の半量を一緒にして木べらなどで混ぜ込み、手水をつけながら丸める

3.残りの砂糖を振りかけ、飾り用のゆず皮を千切りにしてモチの上にのせてできあがり

市販のもち以外でも、モチ米からついたお餅や白玉粉などでもつくることができます。砂糖はお好みで量を加減してください。過熱したもちは熱いので、丸めるときはやけどをしないように気を付けましょう。

ゆずでお肌ぷるぷるトマトマリネ

ビタミン豊富なゆずとトマトを合わせた、美容に良いサラダです。

用意するもの

  • ミニトマト10個
  • ゆずの皮(小さじ1)
  • ゆずの果汁(大さじ2)
  • 砂糖(大さじ1)

1.すりおろしたゆずの皮とゆずの果汁、砂糖を混ぜ合わせる(マリネ液)

2.ミニトマトを半分にカットし、1と一緒に混ぜてできあがり

ゆず果汁と砂糖はお好みで味を調整してください。マリネ液はミニトマト以外の野菜にかけても美味しいので、自分流のアレンジを楽しんでみてください。

自家製ゆずポン酢

ゆずといえばゆずポン酢。使い勝手がよく、お鍋の季節になどには特に欠かせない存在ではないでしょうか。ゆずが大量にあるときなどは、ぜひゆずポン酢にしてみてください。

用意するもの

  • ゆずの果汁(100ml)
  • 濃口しょうゆ(150ml)
  • 昆布(5g)
  • かつお節(5g)

1.ゆずをカットし、種が入らないようにザルなどを使って果汁を絞り出す

2.煮沸消毒した瓶や保存容器にゆずの果汁と醤油を合わせ、昆布とかつお節を沈めて冷蔵庫で寝かせる

3.最低1~2日以上寝かせればできあがり

ゆずは4~6個ほど絞ると100mlほどになりますが、足りなければお酢や市販のゆず果汁を足してください。寝かせる期間ですが、数日ではなく1~2週間以上寝かせたほうが角がとれてまろやかになり、うまみもより出て美味しくなります。

使うときは昆布を取り出し、かつお節をこしてよく絞ってから使いましょう。こしたポン酢は清潔な保存容器などに入れて保存しておけば、冷蔵で半年ほど保存ができます。

すぐに使うときは、使う分だけこして、残りは昆布とかつお節を浸したままにしておきましょう。

フレッシュなゆず果汁を使ったゆずポン酢はまた美味しさもひとしお。ぜひ一度試してみてください。

意外と簡単に作れる柚子胡椒

九州地方で生まれたといわれる柚子胡椒。ゆずの香りとスパイシーな味は、料理のアクセントにもってこいの調味料です。手作りするイメージはあまりないですが、材料もシンプルで意外と簡単に作ることができます。

柚子胡椒は黄ゆずではなく、青ゆずの皮を、唐辛子も青唐辛子を使います。旬の時期(7~10月頃)に手作りしておけば、冷蔵庫で約1年ほど保存ができるので、ぜひ手作りに挑戦してみてください。

青唐辛子はとても刺激が強いので、調理するときは手袋を使いましょう。また、風通しをよくして、眼鏡やマスクも着用しておくと安心です。

用意するもの

  • 青ゆずの皮(約5個分180gg)
  • 青唐辛子(約10本30g)
  • あら塩(12g)
  • 手袋(あれば眼鏡やマスク)

1.青ゆずの皮を、白わたも少し一緒にしてむく

2.手袋をして、青唐辛子はヘタを取り、縦半分にしてタネを取り、小口切りにする

3.1と2に塩を加え、フードプロセッサーで混ぜ合わせればできあがり

フードプロセッサーがないときは、細かくみじん切りにして、すり鉢で塩と混ぜ合わせましょう。ゆずの皮はおろし器でおろしてもOKです。

できた柚子胡椒はすぐに使うこともできますが、保存容器に入れて1週間ほど冷蔵庫で寝かした方が青臭さや角がとれてまろやかになります。

鍋料理の薬味の定番ですが、焼いた肉に添えたり、サラダの隠し味に。パスタやバニラアイスにも合います。

ちなみに、黄ゆずと赤唐辛子を使って作った柚子胡椒のことを「赤柚子胡椒」といい、こちらも幅広く料理に使うことができるので、赤柚子胡椒と青柚子胡椒を作って味の違いを比べてみるのもおすすめです。

七味にまぜてゆず七味に

乾燥させたゆずの皮があるなら、普段使っている七味唐辛子に混ぜればゆず七味になります。香り高いゆずの風味で、ワンランクアップした七味を楽しむことができます。

用意するもの

  • 乾燥させたゆずの皮(適量)
  • 市販の七味唐辛子(適量)

1.乾燥させたゆずの皮をすり鉢やフードプロセッサーで細かくなるまですり、七味唐辛子に混ぜる

ゆずの配合はお好みで調節してください。うどんやラーメンなどの麺類にはもちろん、魚料理や肉料理、ご飯などなんでも合います。ポン酢との相性も抜群。ゆずの爽やかな風味が心地よく、一度ハマるとクセになってしまいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ゆずはそのまま食べることはあまりありませんが、料理の風味付けやアクセントをつけるときには欠かせない存在です。

ゆずポン酢や柚子胡椒、ゆず七味を作っておけば、いつでも香り高いゆずの風味を楽しむことができます。

また、美容や健康にも効果的なゆず。寒いときはゆず茶を飲んで、ゆず湯に入って、からだを芯からあたためましょう。

日本に古くから馴染みのあるゆずを存分に楽しんでみてくださいね。




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